【名医の極意】痔・肛門疾患を専門病院で治療すべき絶対的な理由とは 宮島伸宜先生インタビュー(前編)
松島病院は、1924年に横浜の地に内科・肛門病科の医院として開業して100年の歴史を持つ。
これまで一貫して痔・肛門疾患の領域に特化した質の高い専門医療を追求し、常に患者さんから信頼され、県内外から多くの難治性の肛門疾患(痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻など)の患者さんが来院する病院として進化を続けてきた。
宮島伸宜先生は、聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科の教授を務められ、痔・肛門疾患の第一人者として診療、研究に活躍して来られ、現在は松島病院の院長として全国から来院される患者さんに対し最先端の医療を提供している。
日本人の3人に1人は痔・肛門疾患にかかっているといわれる分野のスペシャリストとして活躍されている宮島院長に、FeliMedix(フェリメディックス)株式会社の創業者で、現在は代表医療顧問の小野正文教授(香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学講座)が「痔・肛門疾患を専門病院で治療すべき絶対的な理由」や「痔・肛門疾患治療の極意」などについてお話を伺った。

紹介
氏名:宮島 伸宜(みやじま のぶよし)

恵仁会松島病院 院長
経歴
1982年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年 慶應義塾大学医学部外科学教室助手
1990年 医学博士号取得
1990年 藤田保健衛生大学医学部外科学講師
1997年 帝京大学医学部附属溝口病院外科助教授
2007年 聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科教授
2014年 聖マリアンナ医科大学東横病院 病院長に就任
2021年 恵仁会松島病院 副院長に就任
2021年 恵仁会松島病院 院長に就任
氏名:小野 正文(おの まさふみ)

香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学講座 教授(医学博士)
大阪大学大学院医学系研究科 招聘教授
東京女子医科大学付属足立医療センター内科 非常勤講師
FeliMedix株式会社 創業者・代表医療顧問
経歴
1990年 高知医科大学医学部医学科卒業
1998年 高知医科大学大学院医学研究科修了
1998年 高知医科大学医学部第一内科助手
2000年 ベーラー医科大学感染症内科(米国)リサーチフェロー
2001年 ジョーンズホプキンス大学消化器内科(米国)リサーチフェロー
2015年 高知大学医学部附属病院 准教授
2019年 東京女子医科大学東医療センター内科 准教授
2021年 香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学講座 教授
2024年 大阪大学大学院医学系研究科 招聘教授(併任)
痔・肛門疾患のスペシャリストを目指すきっかけ
小野先生:
宮島先生は聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科の教授をお勤めになり、現在も痔・肛門疾患の第一人者としてご活躍されています。
日本では痔・肛門疾患を専門とする医師はあまり多くないとお聞きしていますが、どのような経緯でこの領域のスペシャリストになろうと思われたのかお聞かせください。
宮島先生:
私はずっと大学病院におりまして、大腸を専門にしていました。
大腸を専門にしたというのは、当時は大腸がんというと手術しかない、抗がん剤は効かないという時代でありましたけれども、大腸がんで手術を行うと比較的予後が良かったということが大きな理由でした。
それと、手術後の患者さんの排便機能に非常に興味がありました。
大学でもずっと大腸の機能の方を研究してきたわけでございまして、機能を突き詰めていくと肛門にどうしても行き着いてしまいます。
肛門の治療をするにあたってやっぱり肛門疾患、特に痔は避けて通れないということで、痔の手術も積極的に行ってきました。
さらに、日本トップのところで改めて学び直したいというのもありましたので、この松島病院に勤めさせていただいたということです。
松島病院の特徴・優れた点
小野先生:
受診される患者さんにとって、大学病院と比べ、松島病院のすぐれた点はどのようなところか教えてください。
宮島先生:
一般病院、大学病院を含めて大腸の専門の先生はとてもたくさんおられます。
特に、大腸がんの名医とか炎症性腸疾患の名医というのはたくさんいらっしゃるんですけれども、肛門専門の先生というのは非常に少ないのが現状です。
各病院とも臓器に特化したドクターというのはいるわけですけど、大腸の先生が片手間に肛門を見ているわけです。
大腸は名人であっても、肛門が名人とは限らないことも事実です。
松島病院というのは肛門に特化した病院です。
肛門という狭い領域ではありますけれども、深く深く診察することができる病院ということが最大の特徴です。
そのための検査機器や治療機器は充実していると言っても間違いないと思います。
小野先生:
肛門疾患に関する専門の先生方が非常に多い、何人もいらっしゃるということですか。
宮島先生:
肛門に特化した10人を超える医師が在籍しています。
小野先生:
それはすごいですね。
松島病院は大腸肛門疾患の専門病院として全国的に有名ですけれども、特にどのような疾患の患者さんが全国から来られるのでしょうか?
宮島先生:
もちろん三大疾患と言われる痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻。この三大疾患が一番多いです。
肛門が専門の施設というのは松島病院に限らずいくつかございますけれども、一般病院ではなかなか治らないような複雑な痔瘻の方は、やはり専門の病院での治療が必要です。
そういう専門の病院での治療が必要な患者さんは県外から、地方からでもたくさん来られます。
それから、もう一点は排便機能障害の患者さんも多いです。
いわゆる便が漏れるであるとか、便秘を含めた排便障害ですね。
便意はあるけれども便がうまく出せないという患者さんも多いです。
そういう患者さんに対する専門の外来も備えております。排便障害の原因を調べるための検査や、治療機器も備えています。
肛門三大疾患だけでなく、直腸脱といって腸が出っ張ってくる病気であるとか、肛門機能不全、いわゆる外傷であるとか、お産の後であるとか、痔瘻の手術の後に括約筋が断裂してしまってその修復をしないといけないとか、そういう手術も行っています。

松島病院での検査・最新機器について
小野先生:
松島病院での大腸肛門疾患に対する検査や最新機器というもので特筆すべきものがありましたらお教えください。
宮島先生:
一般的な病院ではあまりおこなっていないものでは、直腸肛門の内圧検査といって、圧力を測る検査があります。
大学病院などでは直腸がんの術後に測ることが多いですが、それをどう解釈するか、というのが一番大きいところです。
内圧検査は痔瘻、裂肛、排便障害の患者さんにはほぼルーティンに行っています。
それから排便障害の患者さんに対する排便造影、ディフェコグラフィーと言うんですけども、便に見立てた疑似便を肛門の中に入れさせていただき、そこで排便する動作をしていただいて、それをシネ(X線動画撮影)で撮る。
そうするとどういうふうに便が出てくるかとか、臓器の固定状態がどうなっているかということもわかりますので、排便障害の患者さんにはとても有用です。
もう1点は肛門の専門病院では持っている機器だと思いますが、経肛門的な超音波検査です。
一般病院にも超音波検査はありますけども、それはお腹から行う検査です。
経肛門専用の機器というのがありまして、肛門に入れれば360度自動的にプローブが回って、短時間で肛門の筋肉や痔瘻の状態の正確な診断ができます。
その3つが特筆すべきことかな、と思います。
排便コントロールで大事なこと
小野先生:
肛門疾患において排便コントロールが重要だと思いますけれども、間違った排便コントロールを行っている場合が割と多いでしょうか。
宮島先生:
排便コントロールで大事なことは、排便時間と便の性状です。
太い便が頑張って出てきたら健康、というわけではなくて、ある程度の柔らかさを持った便が1~2分で終了するというようなことが大事かと思います。
だから1日に1回出ないといけないということはないし、1日2回でも2日に1回でも良い便がでていれば構わないというような指導をさせていただいています。
それから水分を摂っていただくことも重要です。
水分といっても、ノンカフェインの水分をどう摂っていただくかが大切です。
そういうことは口を酸っぱくして申し上げています。
小野先生:
カフェインがダメな理由って何かあるんですか。
宮島先生:
カフェインは、いわゆるコーヒー・紅茶、普通の緑茶です。
カフェイン系は利尿剤ですから、飲んだものは尿として流れてしまいますので便の方に行かないということです。
また一気に飲むと全部これも尿に出てしまいますので、1回50ccとか100ccぐらいをこまめに喉が渇いていなくても飲んでください、というような指導をさせていただいています。
排便の薬では、刺激性の下剤は極力飲まないようにお願いしています。
それから、漢方でも、大黄とかセンナが入ったものはやめてくださいとお願いしています。
小野先生:
それは、肛門に対してよろしくないということなんですか。
宮島先生:
肛門に対してというよりも、大黄系、センナ系というお薬は簡単に言いますと、疲れた腸に鞭打って無理やり動かすというお薬です。
そうしますと、腸が疲れ果ててしまうと、今度は働けと言っても働かなくなりますので、薬の量が増えてしまいます。
そうすると癖になるというような状況があります。
ですから、そういうタイプのお薬はなるべく使わないようにとお願いをしています。
非刺激性の下剤を使っていただく場合が多いのですが、非刺激性の下剤をいくら漫然と使っても、体に水分がないと効かないですから、必ず水分を摂るということを前提としてお薬を使ってください、ということが大事かと思います。

肛門専門のドクターにかかる重要性
小野先生:
いぼ痔や切れ痔は専門でないドクターが診察していることが全国には非常に多いのではないかと思いますけど、患者さんはどのようなことに気をつけることが大切でしょうか。
宮島先生:
漫然と薬を使っていても、すぐに、良くなるものではありません。
いぼ痔や切れ痔は基本的に生活習慣に大きく関わる状態だと思います。
水分であるとか食事の仕方であるとか、排便習慣であるとかが原因です。
いぼ痔というのは肛門の腫れですけれども、真っ平らになる方というのは、世界中で一人もいらっしゃいません。
正常でもある程度の膨らみが必ずあります。
それが出っ張りであるとか、出血であるとか痛みであるとか、症状が出てきた時にいぼ痔という病名になるわけです。
食事などの生活習慣と排便習慣を正すことがまず第一であって、その助けが薬というふうに思いますので、生活習慣や排便習慣の改善なしに薬を使っても治るものではないと患者さんにはお話ししています。
小野先生:
やはり生活習慣ありきということで、生活習慣の指導なく薬だけということはナンセンスだということなのですね。
近所のクリニックや病院にかかってもなかなか治らないという患者さんは多いのではないかと思いますが、そういった患者さんに関して先ほどの治療以外に何か特殊なものは何かありますでしょうか。
宮島先生:
特殊な治療というのは特別あるわけではないんですけれども、治療をするにあたって、まずはどんな治療をしても、生活習慣が良くならないとすぐに再発します。
例えばトイレに30分座っているような方は、本当に手術が適応のような大きないぼ痔であっても、まずは手術せずに生活習慣の改善からお願いします。
改善されて、なおかつ症状があるという方に対して手術治療を行います。
手術は一般的な入院をして治療するという方法と、最近話題のジオンというお注射の治療法がありますけれども、ジオンには合併症とか不具合がいくつか報告されていますので、基本的には一般的な手術をお勧めしています。
ただ、どうしても時間が取れないであるとか、お子さんが小さくて時間が取れないという方には日帰りの治療もあります。
小野先生:
お子さんに手術などの治療することもあるんですか。
宮島先生:
はい。例えば小学生までとか中学生ぐらいだと、いぼ痔が出ることはまずありません。
お子さんの場合は痔瘻でしょうか。
痔瘻に関してもいきなり手術ではなくて、炎症性腸疾患がないことを必ず確認した上で治療させていただきます。
小野先生:
炎症性腸疾患と合併することは結構あるんですか。
宮島先生:
かなり多いです。特に若い方で痔瘻になった場合には炎症性腸疾患の可能性を考慮に入れて、必ず大腸の検査をさせていただきます。
また、痔瘻の手術をするときでも、ただ切り開くだけでは肛門の括約筋が損傷する場合もかなりありますので、必要な場合には必ず筋肉は残すという手術をさせていただいています。
胆道がんの名医を受診するお勧めポイント

肝臓でつくられる胆汁が十二指腸に出ていくまでの管である胆管、胆のう、十二指腸乳頭部の総称を胆道と言い、これらの部位に発生する悪性腫瘍を胆道がんと呼びます。
本記事では、胆道がんの基本的な情報から、診断・治療方法、そして名医の選び方について詳しく解説します。
胆道がんとは
胆道がんはがんの発生部位別に肝内胆管がん、胆管がん(肝門部領域胆管がんと遠位胆管がん)、胆のうがん、乳頭部がん(十二指腸乳頭部がん)に分けられます。
胆道がんは年間2万人以上が新たに診断されるがんで、50歳代から増え始めて70歳代、80歳代の高齢者に多く、胆管がんと乳頭部がんは男性、胆のうがんは女性に多い傾向がみられます。
最近では印刷業務で使用されているジクロロメタン、ジクロロプロパンを長期間使用することで胆管がんの発生が増加することも報告されています。
関連記事:肝臓がんは治る?肝臓がんの治療法と名医を見つける方法について解説
胆道がんの症状
胆管がん・十二指腸乳頭部がん
胆管がんの初期症状として黄疸(おうだん)が挙げられます。
皮膚や目の白い部分が黄色くなる症状です。
黄疸は、胆管にがんができると胆汁が流れにくくなり、胆汁が血液中に逆流することで発生します。
これを閉塞性黄疸といいます。
受診のきっかけとして皮膚や目が黄色くなることで気が付くことが多く、また尿中の胆汁成分が多くなると尿が茶色っぽく、濃くなるため気が付くこともあります。
その他、腹痛、発熱、全身倦怠感、食欲不振、体重減少などの症状を伴う場合があります。
胆のうがん
胆のうがんの初期段階では無症状のことが多く、進行するまで胆管がんのような症状が出にくいのが特徴です。
ただ、進行した時は、みぞおちや右脇腹の痛み、食欲低下、悪心嘔吐、体重減少、倦怠感などの症状がみられ、胆のうがんが胆管まで浸潤した場合には閉塞性黄疸が出ます。
診断
胆道がんを疑った場合には、血液検査と超音波検査を行います。
胆道がんにより血液中のビリルビン、アルカリフォスファターゼ(ALP)、γ-GTPなどの数値が上昇します。
診断の補助的な役割をする腫瘍マーカーとしてCA19-9、CEAも測定します。
腹部超音波検査は外来で比較的簡単に検査ができ、肝臓、胆のう、胆管に異常があるか、胆汁の閉塞が疑われるかなどを評価します。
これらの検査で胆道がんが疑われた場合には、続いて造影CT検査を行います。
がん病巣の場所、広がり、血管(主に門脈、肝動脈)との位置関係、浸潤の有無を評価します。
その後は、超音波内視鏡検査(EUS)、MRIあるいはMRCP、PET-CT検査などを行うことで病期(ステージ)を決めます。
超音波内視鏡検査(EUS)とは内視鏡の先端に超音波装置がついていて、体外超音波と比較し、より詳細な情報を得ることが可能です。
胆道がんの患者さんは通常黄疸をきたしていることが多いので、黄疸を改善させる処置(減黄術:げんおうじゅつ)が必要です。
特殊な内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆汁の出口である十二指腸乳頭からカテーテルを胆管内に挿入し、造影剤を注入して検査します。
これをERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影)と言い、直接的に胆道を造影します。
閉塞性黄疸出現時には黄疸を改善するためのプラスチックチューブや金属ステントを留置することが可能で鵜。
これらの処置と同時に病理検査(細胞診、組織診)を行うことができ、これにより胆管がんの確定診断が得られます。
治療

病期(ステージ)により治療方法が大きく異なってきます。
手術
病期(ステージ)において切除可能病変であれば、手術が最も治癒が期待できる治療方法です。
胆道がんでは決まった手術術式といったものがなく、がんの場所、広がりに応じた術式が選択されます。
一般的には肝門部領域胆管がんの場合は肝切除や胆管切除が行われます。
遠位胆管がんの場合は膵頭十二指腸切除術が選択されることが多いです。
胆のうがんでは、がんが疑われるポリープや胆のう粘膜にとどまる初期のがんに対して胆のう摘出が行われます。
がんが胆のうのまわりの肝臓に浸潤がある場合は肝切除及び肝外胆管切除が必要です。
併せてリンパ節郭清をしたり、腫瘍の範囲によっては膵と十二指腸の一部を切除する膵頭十二指腸切除術や他臓器を合併切除することもあります。
抗がん剤治療(化学療法)
胆道がんに対する化学療法として、ゲムシタビンとシスプラチンを併用する化学療法が標準治療として確立しています。
切除が困難な胆道がんの患者さんに広く行われている治療です。
最近は、どんどん抗がん剤治療法が発達しており、以前よりも生命予後が伸びるようになってきているため、腫瘍内科医などの専門の知識を持った医師による治療が重要になってきます。
名医による胆道がん治療を受けるメリット
医師のレベルの違いにより生命予後や治療後の合併症が大きく変わるのが、胆道がん治療の特徴の一つです。
特に胆道がんの治療は年々進歩しているため、最新の知識と設備、治療法を有する名医の治療により、予後が大きく変わる可能性が高いのです。
最先端の専門的な知識と豊富な経験を持つ名医に治療を依頼することは、胆道がんと戦う上で非常に大きなメリットがあります。
特に外科医の名医による治療の場合には、手術技術の高さや合併症が少いことがメリットです。
さらに、抗がん剤治療を腫瘍内科医の名医に治療してもらうことも大きなメリットになります。
関連記事:膵臓がんの治療を名医に依頼するべき理由や生存率について解説
名医による胆道がん治療を受ければ生存率は上がるのか
名医による治療が胆道がんの生存率にどのように影響するかについては、明確な統計データはありません。
しかし、日本最先端治療を行う日本トップ名医には、全国から治療困難な胆道がん症例が日々紹介され、多くの胆道がん患者を治療しています。
このため名医は、一般的な胆道がん治療の専門医に比べ最先端治療に対する多くの知識と経験を有しているため、生存率や生活の質の向上が期待できます。
胆道がん治療の名医を見つける方法
胆道がん治療の名医を見つけるのは簡単ではありません。
名医が在籍している病院では、胆道がんなどの治療成績がホームページに掲載されていることが多く、難しい症例が多いにも関わらず良好な治療成績であることが確認できます。
また、最新の診断法や治療法をホームページで確認できる場合があります。
これらの情報を参考にして名医を探すことも一つの方法です。
また、名医紹介サービスを利用すれば、ネットや雑誌などでは見つけることが出来ない本物の名医を推薦、紹介してもらえます。
BeMECは日本最高峰の名医紹介サービスを提供
胆道がんに対し名医の治療を受けたいとお考えの方には、BeMECがご希望に沿った最良の名医をご紹介いたします。
当社では肝胆膵内科および肝胆膵外科の教授と顧問契約しており、胆道がん治療の日本トップ名医や地域の名医をご紹介可能です。
BeMECを通して受診することにより、その名医による一貫した診察と治療を確実に受けていただけます。
現在の治療が今のままで良いのか不安に感じている方や、信頼できる医師に治療をお願いしたいと考えている方は、ぜひBeMECの名医紹介サービスへご相談ください。
【トップ名医が語る】がん治療における『家族の絆』の大切さ 堀江重郎先生インタビュー(後編)
順天堂大学大学院医学研究科泌尿器科学教室は、前立腺がんや腎臓がんなどに対するロボット支援手術(ダ・ヴィンチ)を始めとして泌尿器系がん治療において国内最高レベルの技術、設備を有し、最善のケアにて患者さんの人生に伴走する医療を行っている。
堀江重郎主任教授は、泌尿器系がん治療はもちろん、日本メンズヘルス医学会の理事長を務められ、男性の更年期障害診療における第一人者として先進的な診療・研究に取り組んできた実績を持つ。
また、最新の治療法の普及と啓発のためにNHK Eテレ『チョイス@病気になったとき』を始め数多くの番組に出演されるなど活躍の場を広げている。
世界レベルで活躍されている堀江教授に、FeliMedix(フェリメディックス)株式会社の創業者で、現在は代表医療顧問の小野正文教授(香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学講座)が「がん治療における家族の絆の大切さ」「男性更年期障害の治療法」など、診療の極意についてお話を伺った。

紹介
氏名:堀江 重郎(ほりえ しげお)

順天堂大学大学院医学研究科
泌尿器科学・遺伝子疾患先端情報学・デジタルセラピューティクス学
主任教授(医学博士)
経歴
1985年 東京大学医学部卒業
1988年 米国テキサス州で医師免許取得、
Parkland Memorial Hospital, Methodist Hospitalで腎移植・泌尿器科臨床に従事
1995年 国立がんセンター中央病院スタッフ
1998年 東京大学大学院医学研究科 泌尿器科学 講師
2002年 杏林大学医学部 泌尿器科学 助教授
2003年 帝京大学医学部 泌尿器科学 主任教授
2012年 順天堂大学大学院医学研究科 泌尿器科学 主任教授
現在 デジタルセラピューティクス学、遺伝子疾患先端情報学教授も兼担
氏名:小野 正文(おの まさふみ)

香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学講座 教授(医学博士)
大阪大学大学院医学系研究科 招聘教授
東京女子医科大学付属足立医療センター内科 非常勤講師
FeliMedix株式会社 創業者・代表医療顧問
経歴
1990年 高知医科大学医学部医学科卒業
1998年 高知医科大学大学院医学研究科修了
1998年 高知医科大学医学部第一内科助手
2000年 ベーラー医科大学感染症内科(米国)リサーチフェロー
2001年 ジョーンズホプキンス大学消化器内科(米国)リサーチフェロー
2015年 高知大学医学部附属病院 准教授
2019年 東京女子医科大学東医療センター内科 准教授
2021年 香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学講座 教授
2024年 大阪大学大学院医学系研究科 招聘教授
女性更年期と男性更年期はこんなにも違う!
小野先生:
堀江先生は男性ホルモン研究・診療の第一人者として有名ですが、先生が日本で初めて立ち上げられた「メンズヘルス外来」について、また男性ホルモン低下の現状と対策について教えてお教えください。
堀江先生:
男性医学を始めるきっかけについてお話しすると、25年以上前にアルバイトで行っていたクリニックがあって、そこのオーナーファミリーにジャーナリストとして有名な下村満子さんっていうアサヒジャーナルの編集長だった人がいたんですね。
ダライ・ラマ独占取材とかやった割と有名な人で、彼女と話していたんです。
ちょうど性差医学がスタートした時期で、女性の更年期とか女性医学って話が出てきた時に、それ聞いて「女性があるなら、男性も作ったらどうですか」って僕が言ったら、面白いから「あんたやりなさい」って言われて。
それで、そのクリニックで男性更年期外来を突然始めたんです。
そしたら、25年以上前でもやっぱりそういう人がそれなりにいて、いろんな人が来ました。
ただ、更年期外来っていうと、当時は外来でパッと左右を見ると、お前も男性更年期だ、俺も男性更年期だって、何だかかっこ悪いじゃないですか。
それで「メンズヘルス外来」にしたんですね。
そこからホルモンの勉強を本格的に始めたのですが、前立腺癌も当然テストステロンを遮断する治療をやっているわけです。
ただ逆に、元々テストステロンが下がっちゃった人をどうするんだということで、そこからそういう治療も必要となったわけです。
ずっと関わっていると、ようやく2年前に男女の更年期の疫学調査っていうのが厚労科研でスタートして、初めて男性更年期ってことを厚生労働省が認知してくれたんです。
最近分かってきたことは、女性の場合『生殖をする準備期間』、『生殖をする期間』、『生殖が終了した期間』という3つの人生のライフステージがある。
ところが、ゴリラとかチンパジーとかの霊長類は閉経とともに死ぬんです。
だから生殖前と生殖期っていう2パターンしかない。
僕の考えっていうのは、進化の過程において女性に閉経後の人生があることが人類にとってプラスだからこうなっているんだろう、ということですよね。
何らかの理由で一生閉経が来なくてもいいかもしれない。ゴリラ、チンパンジーはそうなんだけど、進化はそういう風にはしなかったわけですよ。
更年期の「更」っていう字は布とか皮をピンと貼るっていう意味なんです。
いわゆる契約更改の更、というように、チェンジするっていう意味。簡単に言うと、女性はこれまでエストロゲンによって動かされていたことから、更年期で今度はテストステロンに準拠して一定の時間を過ごしていくようチェンジします。
テストステロンって『外向き』って言うんですかね。
簡単に言うと、社会で自分を表現するとか、あるいは自分を表現する=何か獲物をゲットして評価してもらうということで、当然、女性にとっても重要なことです。
生殖の時においても、テストステロンはだいたいエストロゲンの10倍あるんですよ。
更年期後の女性はテストステロンで、より社会に目が開かれていきます。
だからこの時期の女性は僕に言わせると、男でいう高校生ですよね。仲間とつるんでどっか行かれるとか、賑やかじゃないですか。
男性は残念ながらそういうイベントがないんです。
生殖前と生殖期しかなくて。本来、生殖後は死んじゃうんだけど、ただ文化っていうものがあるので、カルチャーの中で、生殖しない男性っていうものが一応尊敬されていたっていうか、その地位があった。
だから、長生きする人が少ない時代は良かったですね。
知恵がある、経験値があるで尊敬される。
でも長生きする人がたくさんになってくると、希少価値がなくなった社会がだんだん高齢者をうまく扱えなくなってくる。
それが今非常に大きな問題になっていますね。
男性の場合、基本的にはテストステロンが下がる時期っていうのは、交感神経が緊張する状態です。
例えば転勤するとか、自分のポジションを変えるとか、退職するとか。退職するのはやる気がなくなるぐらいですけど、自分が自信を持って完全に掌握してない時、テストステロンって下がりやすいし、そういう時が更年期なので、何回もあるんですよ。
だからキャリアを変える時が更年期なんですね。逆にそこを注意深くいかないとキャリアを乗り換えるのに失敗する人もいるわけです。
みんながみんなうまく訳ではない。
リンダ・グラットンが100歳人生とか言って「どんどんキャリアを変えましょう」って、とんでもない話ですよ。
しっかりテストステロンをキープしておかないと、ふとした瞬間にど~っんと落ち込んじゃうこともあるんですよね。
小野先生:
テストステロンがしっかりある方は落ち込みにくいってことですね。
ということは、女性は閉経後の方がそういった傾向が強いですか?
堀江先生:
そうですね。レジリエント(柔軟性がある)ですよね。
だから閉経後の女性は落ち込みにくいんですよ。閉経後の女性って怖いもの無しですね(笑)。
テストステロン低下による男性不妊や勃起不全とその対策

小野先生:
男性不妊とか勃起不全とかが社会的にも問題になってきていると思いますが、それについての現状とか治療方法はいかがでしょうか。
堀江先生:
一番大きな問題は晩婚化です。結婚するのが遅くなっていて、基本的には35歳過ぎると精子の質が悪くなってきます。
精子は悪いけど、奥さんが18歳だったらいいかもしれないですが、男性が35歳で奥さんが34歳だと、これは両方とも際どくなってくるんですよ。
もちろん、その場合でもうまくいくこともあるかもしれないけど、生殖医療にお世話になることもあると思います。
もう一つは、今は栄養が非常に悪いんですよ。
要するに、ざっくり6割の男性はビタミンDと亜鉛が不足しているんです。
特に高齢になればなるほど亜鉛というのは不足しますが、30代でも少なくとも半分の男性は亜鉛もビタミンDもものすごく低い。
それが結局、不妊とかEDとかテストステロン不足とかに全部関係しているんですね。
簡単に言えば、打たれ弱くなってきます。
だからまずこのビタミンDと亜鉛を測るということが非常に有効です。
ビタミンDを摂取するというのは、ほぼほぼ鮭一択なんです。
鮭を1日1切れ食べてればOK。逆に言うと、鮭を1日1切れ食べないとダメ。
それ以外は、椎茸に入っていますとか書いてあるけど、椎茸を段ボールいっぱい食べないとダメですし、他の魚だと鯖3匹くらい食べることになるので、だから鮭は魚の王様なんです。
さすがに毎日食べるのが無理なら、ビタミンDはサプリで取ってもいいです。
欧米で一番売れているサプリはビタミンDなんです。
それから亜鉛は貝ですね。
昔は朝昼晩、貝を食べていたんですよ。今はもう、若い人って一月に一回も貝を食べてないんじゃないですか。
それが日本の男性の非常に大きい問題ですね。
こういったものを食べると、やっぱりテストステロンもしっかり上がってきて、精子形成もされてくると思います。
関連記事:日本人に合った最適な食事バランスや理想的な食事方法を解説
日本メンズヘルス医学会の活動と啓発活動について
小野先生:
それに関連するかもしれませんけど、先生は日本メンズヘルス医学会の理事長をされていますが、学会としてどのような社会活動をされているかお聞かせください。
堀江先生:
メンズヘルス医学会は基本的にはテストステロンに関して、いわゆる男性の更年期障害あるいは性腺機能低下症、これに関する研究あるいは啓発・研修をしており、テストステロンに興味のある医療従事者が集まっています。
特に活動の中では、テストステロンの補充療法がありますけれども、日本だけ世界の中で極端に遅れています。
日本ではもう50年くらい前に開発された古い注射製剤しかないのに、海外にはクリームやゲル製剤や飲み薬もあるんです。
自費でやっているクリニックは、海外のクリーム製剤、ゲル製剤を1月に5万円とかの非常に高い値段で提供しているところが多いんですよ。
我々としてはそれは良くないので、厚労省と相談して、学会がテストステロンの治療認定医の制度を作り、認定した先生の患者さんには、我々が開発したテストステロンゲルを直送することをしています。
患者さんにとっては安くて便利ですよね。学会としてこのような普及活動もしています。
関連記事:不整脈に対するカテーテルアブレーション治療の名医について
予防医学の未来を見据えた取り組み

小野先生:
今、先生が取り組まれている医工連携研究についてお教えください。
堀江先生:
泌尿器科学講座と合わせて、一つは遺伝子疾患先端情報学という講座と、もう一つはデジタルセラピューティクス学という2つの講座をやっています。
遺伝子の講座は、もともと私の専門の一つで、多発性嚢胞腎という腎臓に嚢胞ができ、それによって腎不全になる病気があるんですが、これにアメリカから帰ってきてずっと関わってきました。
最終的に創薬とか疫学研究とか、いろんなガイドライン作成とかに関わってきたということがあって、もともとは遺伝子を解析するためにスタートしました。
さらに最近は、前立腺がんになりやすい遺伝子の多型(SNP:スニップ)についても研究をしています。
もう一つは、バイオロジカルエイジ。要するに暦の年齢ってありますよね。
暦の年齢とは別に、生き物としての年齢を調べるものです。どういうことかというと、例えば60歳の人のゲノムのエピジェネティクス(遺伝子の働きを制御する仕組み)の変化を調べて、その中の平均的なものをとると、60歳の多くの人のいわゆるバイオロジカルエイジよりも自分が年を取っているのか、若いのかって分かりますよね。
今ちょうど世界でこのバイオロジカルエイジ研究のコンテストをやっていまして、アメリカから200〜300ぐらいのデータをもらうのです。
年齢は伏せてあって、それで何歳か当てるんです。
我々は今世界7位に位置していて、だいたい誤差が1年くらいですね。
さらに第2弾がすごくて、今度は測った年齢を教えて、その人の死んだ年齢を当てさせるんです。
それがどの程度の精度かはまだ分かりません。
方法論や計算の仕方はそれぞれ自由だけど、後で最終的にオープンになった時に世界的なコンセンサスがこうやって計算できるとなると、例えば僕は、暦の年齢が63歳だけど、あなたあと20年だねって言われたら、うーんとかって思いませんか?
なんとかしなきゃって思いますよね。
それが、これからアンチエイジングとして測定可能になる。
そうすると、例えば巷で言われているサプリなどが、実は何にもバイオロジカルエイジングを若返りさせるということに何も役に立たないと。
だけど、納豆2つずつ毎日食べたら2歳は上がったんだねってことがあるかもしれませんね。
その基準が今後できてくるということで、遺伝子研究をやっています。
小野先生:
先ほど(前編)お話しされたテロメアだけではなくて、ということですね。
堀江先生:
テロメアとはちょっと違うエピジェネティックな変化ですね。
もう一つのデジタルセラピューティックスの方で今やっているのは、心拍変動。
これはよく聞きますけども、心拍と心拍の間の間隔ですね。
心拍変動の分布を調べて、分布が広がっていれば、広がっているほど健康で、分布が狭ければ狭いほど不健康。
究極の不健康って、脳死なんです。
心臓が動いているけど、脳が死んでいる場合は分布が正確になることがある。
脳がないと心臓はぴったり正確に動く。心臓は自律的にはそういうふうになっており、脳が変に制御するから分布がバラバラに広がるってことですね。
今、フィットビットとかアップルウォッチもセンサーが付いているんですが、よく言うとなんちゃって、悪く言えばデタラメというか不正確。
腕を動かしたりしちゃうときちんと測定できないんです。
僕らのは胸につけるセンサーなので割と正確に測ってくれるので、そうすると1日のうちでハッピーだった時間がわかるんです。
例えば、『朝は心拍数が高い』、何をしていたんですかと。
実は研究をしていました、論文をいろいろ探して読んでいたので非常にハッピーな時間でした。
『午後は盛り下がっています』と。業者と会っていたり、面倒な会議があったりしていました。
『寝る前に非常にいい時間があった』と。寝る前に本を読むのが好きで、小説を読んでいました。
これはいい時間だからぜひ続けましょうとか、そういうことが分かるんです。
それから一般の同年代の人と比べて心拍変動が高いのか低いのかも大事で、低い場合は何とかしないと病気になりやすい。
例えば、コレステロールが少々高くても心拍変動が高い人はスタチンは要らないんですよ。
むしろコレステロールが高くて心拍変動が低いとこれは非常に心血管疾患のリスクが高い。
昔の心筋梗塞になるタイプA、タイプBがあって、タイプAは心拍変動が低い人、タイプBは心拍変動が高い人なんですね。
そういう人はコレステロール値が高かろうとそもそも心筋梗塞になるイベントが起きにくい。そういった研究もしています。
関連記事:前立腺がん ロボット手術の名医を受診するお勧めポイント
動物の排尿時間はみ~んな21秒

小野先生:
以前先生が、動物の排尿時間は21秒ってお話されていたと思うのですが、詳しくお聞かせ頂けませんか?
堀江先生:
イグノーベル賞って取った人がいて、動物のおしっこをする時間を全部調べたんです。
3キロ以上の動物はほぼ21秒だったそうです。でも彼も人では測っていません。
象までやっていて、いろんな動物の膀胱の容量や尿道の太さと長さ、それを解析して、みんなだいたい21秒だっていうのを発表したんです。
じゃあ俺たちも人でやろうってことになって、NHKに頼むと4000人くらいの人を測定してくれて、それでわかったのは50歳まではだいたい男も女も21秒になる。
でも、50歳過ぎてくるとかなり広がってくる。
21秒ってのは何か理由があって。
例えばおしっこすると臭いがしますよね。
だから捕食者に食べられちゃうかもしれない。ひょっとしたら、それがライオンとか虎なのか恐竜の時代なのかわからないけど、その21秒以内に終わることが多分大事。
だから人間も21秒以内であれば、これは要するに老化してないし危機から逃げられる人です。
でも泌尿器科学会の排尿の基準に21秒ってまだ入ってないですね。
泌尿器科の中でも排尿時間というのは(基準に)入らないです。
ただ、面白いのは前立腺を取っちゃった人は、ほとんど全部21秒以内なんです。
前立腺がきっと悪さをしてるんでしょうね。
小野先生:
なるほど面白いお話をありがとうございます。
前立腺を取った方が若返るみたいな?
堀江先生:
これは統計があって、アメリカで結局前立腺をがんで取った人は一般ポピュレーションよりも長生きしています。
調べるとテストステロンが上がるんですね。前立腺っていうのは、進化的に仕掛けられた男性を弱くする臓器なんですね。
要はリミッターです。リミッターを外しちゃうとすごい。
だから(前立腺を)取れる機会があったら取っておいた方がいい。
小野先生:
それを泌尿器科の先生が言うのって面白いですよね(笑)。
非常に楽しくて面白いお話を本当にありがとうございます。
公開させていただくと、皆さん本当に役に立つと思います。
どうもありがとうございました。
前立腺肥大症治療の名医を受診するお勧めポイント

前立腺肥大症は50歳を過ぎると急増し60歳になると2人に1人が発症する病気です。
症状としては、以下などがあります。
- 尿が出にくくなる「排出症状」
- 尿が近くなったり間に合わずもれたりする「蓄尿症状」
- 後漏れなどの「排尿後症状」
さらに、上記の症状がくみ合わさってみられる場合もあります。
このように前立腺肥大症は中高年の男性には比較的一般的な病気ですが、本記事では前立腺肥大症の病状、治療方法、さらに名医による治療の重要性について詳しく解説します。
前立腺肥大症とは
前立腺肥大症は中高年男性に見られる疾患で、前立腺の内腺が肥大することで尿道が圧迫され、排尿困難や頻尿、尿漏れなどの症状が現れます。
なお、前立腺肥大症が前立腺がんに進むことはありませんが、症状が似ているためきちんと診断を受けることが重要です。
診断には、問診、血液検査、直腸内指診、超音波検査、尿流量測定などを行い、症状の程度や前立腺の大きさ、残尿量などを評価します。
治療方法は症状の強さや生活への影響に応じて選択されることが一般的です。
症状が比較的軽度の場合には薬物療法が選択されます。
薬物療法には、α1遮断薬や抗コリン剤やβ3刺激剤という膀胱のけいれんをおさえ、尿をためやすくする薬剤を併用することもあります。
薬物療法で改善しない場合には手術が行われます。
最もよく行われる手術は経尿道的前立腺切除術(TURP)で、続いて経尿道的ホルミニウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)などが行われます。
どちらの手術も尿道から内視鏡を挿入して前立腺を切除もしくはレーザーでくり抜く治療です。
TURPを受けた人の約10%は、前立腺が大きくなり続けるため10年以内に再手術が必要になることがあります。
一方、HoLEPの場合は前立腺肥大の再発が少ないことが特徴です。
関連記事:名医を探す方法・探し方とは?後悔しない治療のために知っておくべきこと
前立腺肥大症治療選択の注意点など
前立腺肥大症の治療を選択する際には、症状や生活スタイルに合わせて最適な治療法を選ぶことが重要です。
薬物療法の場合、治療効果だけでなく副作用や薬物の相互作用について理解しておく必要があります。
また、手術を選択する際には、手術によるメリットだけでなく、術後の回復期間や手術に伴うリスクや合併症、再発についても主治医から充分に説明を受けて治療することが大切です。
名医による前立腺肥大症治療を受けるメリット
医師のレベルの違いによって、治療による症状の改善効果は異なります。
特に手術の場合には、確かな技術を有する名医の治療により術後の症状の改善効果だけでなく、合併症や再発の頻度が大きく変わる可能性があります。
最先端の知識と豊富な経験を持つ名医に治療を依頼することは、前立腺肥大症の治療において大きなメリットになるでしょう。
前立腺肥大症治療の名医を見つける方法
前立腺肥大症治療の名医を見つけるのは簡単ではありません。
名医が在籍している病院では、前立腺肥大症などの治療成績がホームページに掲載されていることが多く、難しい症例が多いにもかかわらず良好な治療成績が確認できる場合があります。
また、最新の診断法や治療法をホームページで確認できる場合があります。
これらの情報を参考にして名医を探すことも一つの方法です。
また、名医紹介サービスを利用すれば、ネットや雑誌では見つからない本物の名医を推薦、紹介してもらうことが可能です。
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前立腺肥大症に対し名医の治療を受けたいとお考えの方には、BeMECがご希望に沿った最良の名医をご紹介いたします。
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【トップ名医が語る】がん治療における『家族の絆』の大切さ 堀江重郎先生インタビュー(前編)
順天堂大学大学院医学研究科泌尿器科学教室は、前立腺がんや腎臓がんなどに対するロボット支援手術(ダ・ヴィンチ)を始めとして泌尿器系がん治療において国内最高レベルの技術、設備を有し、最善のケアにて患者さんの人生に伴走する医療を行っている。
堀江重郎主任教授は、泌尿器系がん治療はもちろん、日本メンズヘルス医学会の理事長を務められ、男性の更年期障害診療における第一人者として先進的な診療・研究に取り組んできた実績を持つ。
また、最新の治療法の普及と啓発のためにNHK Eテレ『チョイス@病気になったとき』を始め数多くの番組に出演されるなど活躍の場を広げている。
世界レベルで活躍されている堀江教授に、FeliMedix(フェリメディックス)株式会社の創業者で、現在は代表医療顧問の小野正文教授(香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学講座)が「がん治療における家族の絆の大切さ」「男性更年期障害の治療法」など、診療の極意についてお話を伺った。

紹介
氏名:堀江 重郎(ほりえ しげお)

順天堂大学大学院医学研究科
泌尿器科学・遺伝子疾患先端情報学・デジタルセラピューティクス学
主任教授(医学博士)
経歴
1985年 東京大学医学部卒業
1988年 米国テキサス州で医師免許取得、University of Texas Southwestern medical centerで腎臓学の研究を行い、その後Parkland Memorial Hospital, Methodist Hospitalで腎移植・泌尿器科臨床に従事
1995年 国立がんセンター中央病院スタッフ
1998年 東京大学大学院医学研究科 泌尿器科学 講師
2002年 杏林大学医学部 泌尿器科学 助教授
2003年 帝京大学医学部 泌尿器科学 主任教授
2012年 順天堂大学大学院医学研究科 泌尿器科学 主任教授
現在 デジタルセラピューティクス学、遺伝子疾患先端情報学教授も兼担
氏名:小野 正文(おの まさふみ)

香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学講座 教授(医学博士)
大阪大学大学院医学系研究科 招聘教授
東京女子医科大学付属足立医療センター内科 非常勤講師
FeliMedix株式会社 創業者・代表医療顧問
経歴
1990年 高知医科大学医学部医学科卒業
1998年 高知医科大学大学院医学研究科修了
1998年 高知医科大学医学部第一内科助手
2000年 ベーラー医科大学感染症内科(米国)リサーチフェロー
2001年 ジョーンズホプキンス大学消化器内科(米国)リサーチフェロー
2015年 高知大学医学部附属病院 准教授
2019年 東京女子医科大学東医療センター内科 准教授
2021年 香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学講座 教授
2024年 大阪大学大学院医学系研究科 招聘教授
ご経歴と泌尿器科医を目指すきっかけ
小野先生:
まず先生のご経歴についてお話を伺いたいと思います。
先生は東大をご卒業後に泌尿器科ではなく救命救急センターの方で研修を始められたとお聞きしておりますが、そのきっかけとなったことは何かありますでしょうか。
また、その後に泌尿器科医を目指された理由をお教えください。
堀江先生:
私はもともと高校の時は文系だったんですね。それでひょんなことから医学部に進んだのですが、最初は精神科とかに結構興味がありました。
精神科はとっつきやすいといえば、とっつきやすいんですけど、当時の精神病院というのは閉鎖病棟が多くて、30年入院しているとか、そういう方が結構いらっしゃったんですね。
学生実習でそれを知り、ここでやっていくのはしんどいなと思ったんです。
もう一つは、黒川清先生というアメリカで活躍されていた腎臓専門の先生が当時東大に戻って来られたんですね。それまでの大学教授と全く違う方で。
普通の先生は白衣を着て黒板にチョークなんですけど、黒川先生はダンガリーシャツなんかを捲り上げて、コーヒーカップ片手に登場したんです。
彼からのアプローチで学生時代から分からないなりにちょこっと腎臓の研究室に行ったりもしました。
それでもあまり明確に行先が決まっていない時に、友達が救急部というのがあるという話をしてきたので、行ってみようということで救急部に行ったんです。
そしたら当時の講師の先生が非常に面白くて「救命救急はやりがいがあるということで痛く感動してですね。
「明日からパンツ3枚持っておいで」と言われたので、今でいうスクラブ、当時はまだ一般的じゃなかったですがオペ着的なものを着ました。
それから救急部に入り、ずっと窓のないところで24時間いたので、次に外に出た時には梅雨が終わっていました。
当時、そういう進んだ救命センターは日本でわずかしかなくて、特にいろんな生体のモニターについて非常に勉強になったのと、極端に言うと、人ってこうなると死ぬっていうのも知りましたね。
非常に早い展開でも亡くなるとか、確かにそれが勉強になりましたね。
東大の救急部で1年間過ごした後、腎臓の移植医療に興味を持っていたので、盛んに腎移植をやっていた女子医大への入局も考えて見学に行きました。
ちょうどその時に東大の泌尿器科の助教授から電話があって「今度、新しく教授が変わって腎移植をやる先生が教授になることが決まったから泌尿器科に来ないかという話で「外国に留学もさせてあげると言われたので行くことにしました。
東大の泌尿器科に入局した後に、武蔵野赤十字病院で研修し、その後は大学に戻って直ぐにアメリカに留学しました。
ダラスのUTサウスウェスタン大学に留学して研究をすることになったんですが、そこは僕がいる間にもノーベル賞の医学者が4人、行く前にも何人もノーベル賞受賞者がいて、非常に勢いがあったので比較的研究成果が上がったんです。
ボスは「臨床医になって臨床をすると病院から給料出るぞ」と、臨床医になることを勧めたんですね。
僕も研究だけじゃ面白くないので臨床やったらいいなと思って、アメリカでライセンスを取ってクリニカルフェローとして腎移植の診療をやりました。
その後は研究も診療もかなり頑張ったので、破格の条件でアメリカに残ることを提示されたのですが、「直ぐに帰ってこい」と東大教授に言われ、日本に帰ることにしたんです。
東大では自分のための研究室も作ってくれたこともあり研究と診療を頑張っていたんですけど、教授が退官してからは自分の道を歩むことになりました。
関連記事:肝臓がんは治る?肝臓がんの治療法と名医を見つける方法について解説
前立腺がんの先進医療・最新治療について

小野先生:
男性のがん罹患率で前立腺がんが1位になりましたが、最新の治療について特に順天堂大学ならではの先進医療や最新治療についてお聞かせいただけますか。
堀江先生:
前立腺がんは欧米では以前から男性で一番多いがんなんですが、私が大学を卒業する頃は、[前立腺がんは日本人はならない、欧米人がなる病気だ]と習ったんです。
実際に東大病院でも入院患者さんは年間3~4人程度で前立腺がんは少なかったですね。
最近日本人にも前立腺がんが増えてくるようになった原因の一つは、PSAという腫瘍マーカーができて割と早期発見できるようになったこと。
もう一つは、日本人の食事が脂肪分の多い食事に変化してきたことですね。世界的に脂質の摂取量と前立腺がんの発症率は比例関係にあるんです。
ですから、大体35年前に前立腺がんになる人というのは銀行員とかが多かったですね。銀行の頭取とかね。
要するに、戦後に良いものを食べられた人、洋風な食事をとれた人。
今は誰でも食べられますけど、当時は脂肪分の多い食事を食べられた一握りの人がなっていたんです。
治療の中でもロボット手術は12年前にアメリカから日本に入ってきました。
アメリカではその6、7年前からスタートしていて、これが患者さんにとって負担が一番少ないということを習っていたんです。
私自身は以前は手術で前立腺を全部取り出すのではなくて、がんになったところだけを治療する「フォーカルセラピーをやっていたのです。
しかし、ロボットという非常に大きな勢いが来たので、前立腺を全部取り出す方に戻っているのですが、世界的にも今はだんだんとフォーカルセラピーが復活しつつあります。
ですから、いずれは前立腺まるごとの治療ではなくて、がんのある部位だけを治療するということになると思います。
小野先生:
それはまだ主流ではないですか。
堀江先生:
標準治療ではないです。もうひとひねりくらい診断の正確性などが必要ですね。
小野先生:
ちょっと外れますけど、腎臓もそういう感じでしたよね。以前は、全部取らなきゃいけなかったのが、ある先生がやり始めてから一部だけ取れば良い方向に変わったと。
堀江先生:
腎臓の手術もロボットでやっていますけど、今は大体、部分手術の方が9割近いですね。全部を取るのは1割ぐらいですか。ですからいずれは前立腺もそうなると思います。
もうひとつ我々がやっているのが、PRS (ポリジェニックリスクスコア)って言う手法による予防研究です。
人間には遺伝子の多型(SNP:スニップ)がいろいろありますが、GWAS(ゲノムワイド関連解析)を行うと大体日本人で100個ぐらいのSNPがあるんです。
このSNPを全部解析していくと、大体一番少ないリスクを1とすると、1から77倍ぐらいの病気のリスクを算定できるんですが、だいたい3倍になるとまず病気になると言っていいかもしれないですね。
ですから、PRSにより前立腺だけではなくて大腸がんとか脳梗塞とかについて解析して、リスクが高い人は早期から食事に気をつけるなどの指導ができるんじゃないかなと思います。
それがある意味最新の予防研究ですね。
関連記事:膵臓がんの治療を名医に依頼するべき理由や生存率について解説
がん治療における『家族の絆』の大切さ

小野先生:
以前、堀江先生から、がんになった患者さんに対してご家族のサポートの大切さ、絆の重要性についてお伺いしましたが、具体的にどのような効果があるか、どのようにご家族の方にお話されるかということについてもう一度お話をお聞かせください。
堀江先生:
これは乳がんに関する話なのですが、ある意味僕の人生を変えた研究なんです。
もう30年くらい前にランセット(世界で最もよく知られ、最も評価の高い世界五大医学雑誌の一つ)に出た研究で、乳がんがすでに肝臓や骨とかに転移している人を集めてきて2つのグループに分けたランダマイズ研究(RCT: ランダム化比較試験)をしたんですね。
片方のグループは標準治療で当時の抗がん剤で治療する、もう片方のグループは全く同じ治療なんですが、週1回集まって患者さん同士で話しをしてもらうんです。
医者はいない状態で、患者さん同士で集まって、90分ほどただ話しただけ。今とは違い30年前だから、標準治療だけの人は平均18ヶ月の生存期間でした。
では、週1回集まって話したグループは平均何ヶ月生きたと思いますか?
正解は2倍の平均36ヶ月です。普通、薬っていうのは3ヶ月平均生存が伸びると新しい薬として承認されます。6ヶ月って言うとすごく大変な薬なんですよ。
そういう意味では生存期間が2倍になるって物凄いことなんです。
これはランセットにも載っているのでちゃんとしている研究なんですが1、乳がんの教科書には一切書いてない。
なぜか?現象は認めるけど、意味付けがわからないということで無視されているんです。
最近の研究でだんだんわかってきたのは、抗がん剤治療をすると「テロメア」という、その人の寿命に関わる遺伝子の指標が短くなるんですよ。
抗がん剤治療でがんが良くなるのはいいけども、テロメアは短くなっちゃうと、そこで寿命が終わっちゃう。
ところが喋ったりとか、瞑想したりとかいう介入をするとテロメアが減りにくい。
簡単に言うと、“人の絆”っていうのは、おそらく皆さん直感的にこれはあった方がいいと思っているし、その通りなことがわかってきているんだけど、じゃあ今、医療の場でそういうことをやっているところは一つもない。
それは医療じゃないと思っている。勝手にやってくれと。
だけど、医療外だけどそういうことがあるってことを、知らない人が多いんですよ。
それと、がん患者さんの場合、わがままな人の方が治りやすいんです。
わがままというのは、性格が悪いというよりは、がん治療よりも自分の中で重要なものがある人の方が治りやすい、ということ。がんと相撲を取らないことです。
全ての生活ががん中心になっちゃうと、実は治りにくいんですよ。
がん治療も一週間のうちの、あるいは一月の中の一つのエピソードなんだけど、友達とのランチもあるとか、ゴルフもあるとか、その中の一つ程度の方が治りやすい。
その延長上のことで言うと、「家族を連れてくるように」言うと、息子や娘も一回は必ず来るんですが、そこで「親父は何年生きられますか」とか聞くわけですよ。
「バカやろう、親孝行せんかい。親孝行というのは、顔を見せろ、週1回みんなでご飯を食べろ」と言うと家族は嫌がるんですね。
親孝行するって言っただろと、毎週親父と一緒に飯食えっていうと、親父は喜んでニヤニヤしている。
もちろん大抵の場合は忘れちゃって、親父が病院に行くことが日常になっちゃうんですよ。今日、親父が「がん治療だ」って言っても「あっそ!」なんて。
だけど、親孝行をするっていう気持ちで週に1回会いに行ったりすると親父に伝わるんですよね。それを愚直にやっているファミリーの患者は助かる。
この前も、膀胱のがんがはみ出して、足が痛いという人がいたんです。
神経ががんにやられちゃって。その人は膀胱の手術をして取ってくれって言って、家族も「なんで取ってくれないんだ」って怒っていたんですが、取っても取り切れないから意味がないと説明して。
その代わり、治るから家族連れてくるように話して、孫もいるなら全員一緒に週1回飯食えと。
それで放射線をやって免疫チェックポイント(阻害剤)を投与して、静脈からの全身投与ではなく膀胱に直接抗がん剤を注入治療も組み合わせたんですよ。
そしたら、その人のがんは無くなっちゃいました。杖をついて歩いていたのが、もう杖いらないですねって、杖なしで歩いていました。
正月はおせちを作って孫に教えてあげたいだとか、あるいはみんなで旅行行ったとか、やっぱりそういうことやっていると治っちゃうんです。
医者も、画像がどうのこうのとか、検査がどうのこうのとか、副作用ありませんかとかしか聞かないでしょ?
あとは変わらないですねとか、ちょっと大きくなりましたとか言ってるわけです。
でも、患者さんはすごく一喜一憂してるわけですよ。医者はその瞬間から5分経ったら前の患者さんを忘れているわけです。
でも、患者さんはそれでまたずっと翌月まで「私のがんが大きかった、大きかった・・・」と引きずってしまう。
そこを立ち切るのに、やっぱりみんなで会って話すのがいいんですよね。
ちょっと脱線しますけど、がんになって治った人、前立腺の手術をして治っている人を集めてファスティングをやったんですよ。
要するに食事をあんまり取らないとどういうことが起こるかっていう一種の研究みたいな。
お互い全く会ったことない人なんですけど、すごく瞬間的にみんな仲良くなって。
やっぱり一瞬みんな絶望した人たちですよね。後で測ったらテロメアが5%伸びてきたんですよ。
テロメアっていうのは、0歳から100歳で50%短くなる、ということは15%伸びるってことで、10年若返っちゃったんですね。
それはファスティングもないわけじゃないけども、『絆の力』って多分大きいだろうなと思いますね。
そういう意味で心っていうのはやっぱり大事です。当たり前ですけどね。
小野先生:
そういう意味では、生命予後っていうのは患者さんご自身には言わない方向になっていますか? 私自身もあまり言わないんですけど。
堀江先生:
言った方がいい人っていうか、要するに何か事業をしていて、それをどうにかしなきゃいけないというような場合には、正確かどうかはさておいて、限りのある可能性はあるということはいいますね。
だから、限りのあるというよりは、今やりたいことを全部やるようにと、事業継承したいのなら今全部やるとか、そういうことを言うことはありますね。
小野先生:
基本的には、いわゆる予後が何ヶ月とか切らない方が、先ほどお話しされたような感じで、そちらばかりに一生懸命ならないからいいということでしょうか?
堀江先生:
言うと呪いになっちゃうんだよね。例えばあと5年生きるって言っても大抵の人がピンとこないんですよ。5年のうちの4年3ヶ月ぐらい無下に過ごしちゃう。
あと半年ですって言ったら大体ショックで立ち直れない。
まずは5年間一生懸命生きて、そこから考えようとか、言い方いろいろあると思いますけど、「治った人は必ずいるよ」っていうことは言いますね。
1 Spiegel D, Bloom JR, Kraemer HC, Gottheil E. Effect of psychosocial treatment
on survival of patients with metastatic breast cancer. Lancet. 1989 Oct14;2(8668):888-91.
セカンドオピニオンの上手な受け方をお教えします!

あなたは、主治医から提示された診断名や治療法に対し、本当に大丈夫なのかと不安に思ったことはありませんか?
「お医者さんから言われたから」と疑問を持たずに従うだけになっていませんか?
診断や治療法などについて、主治医とは違う医療機関の医師に意見を求めることをセカンドオピニオンといいます。
本来セカンドオピニオンは、今後も現在の担当医のもとで治療を受けることを前提に利用するもので、転院を目的としたものではありません。
しかし、治療で最も大切なことは、診療内容を十分理解して納得できる医療を受けることです。
そのためにも、セカンドオピニオンを受けることは重要な選択肢の一つです。
セカンドオピニオンを受けたことによって信頼できる医師に出会えたり、治療の選択肢が増えたりすることもあり得るのです。
ここでは、セカンドオピニオンを受けるときの上手な受け方について医師の立場からお教えいたします。
セカンドオピニオンを受けたいことを正直に主治医に伝える

まずは、セカンドオピニオンを受けたいことを主治医に話して、診療情報提供書を作成してもらいましょう。
その際、受診したい病院名や医師名が分かっていれば一緒に伝えてください。
また「なぜ別の医師の意見を聞きたいと思ったか」についても主治医に正直に話してください。言い出すタイミングはいつでも大丈夫です。
セカンドオピニオンを希望したことで、主治医の機嫌を害するのではないかと心配な方もいると思いますが、ご安心ください。
患者さんの権利として当然のことですし、最近は医師の方も患者さんの権利を尊重するのが一般的です。
また、自分の診断や治療法に自信がある医師ほど、快く診療情報提供書を作成してくれるでしょう。
なぜなら、セカンドオピニオン先の医師からも自分が提示した診断名や治療法が良いと返事が来ることに自信があるからです。
セカンドオピニオンを受けて主治医と同じ意見だった場合、今後も主治医に治療を受けることがあるでしょう。
このため、主治医とのコミュニケーションを大切にし、日ごろから信頼関係を築いておきましょう。
関連記事:名医を探す方法・探し方とは?後悔しない治療のために知っておくべきこと
現在の主治医の意見(診断名、治療法)をきちんと理解しておく、セカンドオピニオンを受ける目的を明確にしておく

「何となく」「主治医が気に食わないから」「知り合いに言われたから」などでセカンドオピニオンを受けようとしていませんか?
セカンドオピニオンを受ける前に、今の主治医の意見や診断名、治療法をしっかり理解しておかなければ、セカンドオピニオンでの医師の意見との違いが理解できません。
また、セカンドオピニオンを受ける目的を、自分の中で明確にしておきましょう。
そうすると、セカンドオピニオン先の医師に不安に思っていることや聞きたいことなどがスムーズに話せて、有意義な受診につながります。
セカンドオピニオンを受ける病院や医師の選び方・探し方
ご自身の病気について、少なくとも主治医よりも専門性の高い医師のセカンドオピニオンを受けてください。
出来ればお住まいの地域、もしくは全国的にその疾患について有名な専門医、高度な治療が出来る大学病院や基幹病院のベテランの先生を選ぶと良いでしょう。
なお、セカンドオピニオンを受ける医師は、面倒でも自分で探されることをお勧めします。
主治医の先生に聞いても、主治医と同じ意見を持った先生に紹介されるケースが多いので、本当の意味でのセカンドオピニオンにはならない可能性があります。
自分で専門医を見つけられない場合には、医師紹介サービスを利用するのも良いでしょう。
セカンドオピニオン受診は一度だけにする

セカンドオピニオンは何度も受けるものではありません。
セカンドオピニオンの医師の意見が自分の欲しかった意見と異なっていても、受け入れる覚悟を持ってください。
自分の考えに沿った意見を言ってくれる医師が見つかるまで病院ショッピングを続ける方を時々見かけますが、良い結果に繋がることはありません。
様々な意見が出ることもあるため、迷ってしまうだけです。
このため前述したように、しっかりした専門性の高い専門医に一度だけ診てもらうことが重要です。
医師との信頼関係構築は重要です
今の主治医が「丁寧に診察してくれる」「きちんと分かるように説明してくれる」「信頼できると思える医師なら、今後もその医師に診てもらってください。
その場合はセカンドオピニオンを受けなくてもきっと、あなたにとって最良の病気治療が受けられるはずです。
しかし、主治医との信頼関係が出来ておらず不安を感じた場合には、セカンドオピニオンで他の医師の意見を聞くのも選択肢の一つです。
他の医師の意見を聞いて、同じ治療法を提案されたとしても納得できる場合もあるでしょう。
セカンドオピニオンで診察してくれた医師の治療を受けたいと思ったら、転院を考えても良いでしょう。
1番大切なことは、納得できる治療を信頼できる医師にしてもらうこと。
そして、病気は医師と“共に治す”気持ちで取り組むことだと思います。
セカンドオピニオンの名医を見つける方法

ネットや雑誌などで有名な専門医を探す、もしくは知り合いに医療関係者がいれば、その方から情報を教えてもらうのも方法の1つだと思います。
しかし、今の主治医の先生よりも専門性が高い医師を探すのは、容易ではありません。
そんな時には、名医紹介サービスがお勧めです。
名医紹介サービスを利用すれば、ネットや雑誌などでは判断しきれない確かな名医を紹介してくれます。
BeMECはセカンドオピニオンご希望の方に、最適な名医をご紹介いたします
セカンドオピニオンを受けたいとお考えの方には、BeMECがご希望に沿った名医を選任してご紹介いたします。
現代の医療では専門分野が細かく分かれているため、確かな情報を得るためにはその分野で活躍されている医師の意見が重要です。
当社では、多くの分野の教授や専門医と顧問契約しており、確かな情報源からお客様のご病状にあわせて最適な名医をご紹介することができます。
現在の治療が今のままで良いのか不安に感じている方や、信頼できる医師に意見を聞いてみたい方は、ぜひBeMECの名医紹介サービスにご相談ください。
脳神経外科の名医にかかるには ②脳血管疾患

脳神経外科の専門は、大きく分けると脳腫瘍と脳血管疾患(脳血管障害)の2つに分けられます。
このため、名医になればなるほど、どちらかの疾患治療に専門化・特化していることが一般的です。
ご自身の疾患がどちらの疾患なのかを先ずは確認した上で、脳神経外科の名医を探すことをお勧めします。
今回は「脳血管疾患」の名医の治療を受けるためにはどうすれば良いのかご紹介します。
脳血管疾患とは

脳の血管に障害が起きることで、様々な症状が起きている脳疾患を総称して、脳血管疾患(脳血管障害)と呼びます。
一般的には脳卒中と言われることが多く、脳の血管が何らかの原因で詰まる、破れるといったことで突然発症する病気のことを意味します。
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などをまとめた呼び名として用いられています。
脳血管障害(脳卒中)に対する診断、治療、手術は一刻を争うものがほとんどです。
このため、24時間365日、脳神経外科医が救急対応している病院に搬送してもらうことがとても大切です。
特に、くも膜下出血は死亡率の高い非常に恐ろしい疾患です。
くも膜下出血はほとんどの場合、何の前兆もなくある日突然発症します。
適切な手術や治療を行えたとしても、元の生活に戻ることができる患者さんは 全体の30~40%程度といわれます。
くも膜下出血の多くは、脳動脈瘤(脳を栄養している血管にできたこぶ)の破裂によるものです。
人間ドックなどで事前に発見し、予防的手術を受けることで将来の破裂を防ぐことができます。
一方、脳梗塞や脳出血は「血管が狭窄化して脳血管の血流が悪くなる」「脳血管が破綻する」
「心臓内で作られた血栓が脳血管まで移動して詰まる」などの原因で発症します。
高血圧、脂質異常症、糖尿病、加齢などによる動脈硬化により発症の可能性が高くなります。
脳梗塞の場合は、「t-PA」という血栓溶解剤による治療、血管内カテーテルを用いた動脈内血栓回収療法などによる救急対応が必要です。
「くも膜下出血」を例に詳しくお話しします。
くも膜下出血の原因は、脳動脈瘤の破裂が最も多く、続いて外傷性です。
脳動脈瘤が破裂すると、くも膜と脳の隙間にあるくも膜下腔と呼ばれる空間に血液が充満します。
そして、これまでに経験したことがないほどの激しい頭痛とともに、嘔吐や意識障害がみられます。
動脈瘤が破れた瞬間には、脳の圧がきわめて高くなり、脳に血が流れないことで意識を失う原因となります。
また、動脈瘤は再び破裂する可能性が高く、この場合の死亡率は非常に高いため早急に手術が必要です。
関連記事:血栓を予防する重要性とは?日常で簡単に取り入れられる方法を紹介|ニュートライズ
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診断

くも膜下出血の診断はCTで行いますが、ごく軽症の場合などはCTではわからない場合があります。
そのためMRIや、腰から針をさして脳~脊髄を循環している液(脳脊髄液)を調べる腰椎穿刺という検査で出血の有無を確認します。
また脳動脈瘤の場所や形を調べるには、一般的には造影剤を用いた3DCT血管撮影(3DCTA)およびカテーテルを使った脳血管撮影を行います。
治療方法
くも膜下出血急性期の治療は、大きく2つの方法に分けられます。
脳動脈瘤クリッピング手術(開頭手術)
頭蓋骨を一部取り外して、動脈瘤に直接クリップをかける開頭手術です。
脳動脈瘤コイル塞栓術(カテーテル治療)
太ももの付け根の動脈からカテーテルを入れ、血管の中から動脈瘤をプラチナ製のコイルで充填するものです。
クリッピング手術、コイル塞栓術ともに、くも膜下出血急性期の治療としては確立されたものですが、それぞれの方法に固有の特徴があります。
くも膜下出血を来した患者さんの年齢や全身状態、動脈瘤の場所、大きさ、形状などに応じてどちらかの治療が選択されます。
担当する脳外科専門医により、手術とカテーテル治療のどちらを得意としているかも、治療選択の重要なポイントになります。
関連記事:知ってほしい脳卒中の危険な前兆・症状や脳梗塞との違いは?|西春内科・在宅クリニック
脳動脈瘤の予防的治療

脳動脈瘤の予防的治療には、大きく分けて「クリッピング手術(開頭手術)」と「コイル塞栓術(カテーテル治療)」があります。
クリッピング手術は、顕微鏡で脳動脈瘤を視認し、基部をクリップで閉鎖する方法です。
コイル塞栓術は、最近新しいデバイスの導入が相次ぐ分野です。
カテーテルを用いて、脳動脈瘤内にコイルを挿入する通常のコイル塞栓術に加え、バルーンやステントという金属の筒でコイルを押さえて塞栓します。
くも膜下出血の大きな原因となっている脳動脈瘤の予防的治療について、日本人を対象とした大規模研究(UCAS Japan)では、未破裂脳動脈瘤の平均破裂率は年間0.95%と報告されています。
破裂率は脳動脈瘤の最大径と相関することが分かっているため、5〜7mm以上の脳動脈瘤は治療の対象となると考えられています。
一方、最近New England Journal of Medicineという世界的に権威のある医学雑誌には、日本での知見とはかなり異なる結果が報告されています。
「多くの欧米の施設の合同調査で、直径10mm以下の動脈瘤の破裂率は極めて低く、一方手術のリスクが高い」といった報告です。
このため、脳動脈瘤は大きさだけでなく、形や発生部位も含めて治療適応が考慮されます。
名医による脳血管疾患治療を受けるメリット
医師のレベルの違いにより、生命予後や治療後の合併症が大きく変わるのが、脳血管疾患治療の特徴の一つです。
特に「くも膜下出血の急性期」は今でも死亡率が高く、最先端の専門的な知識と豊富な経験を持つ名医に治療を依頼することは、命を救うためにも大きなメリットがあるといえます。
名医による脳血管疾患治療を受ければ生存率は上がるのか

名医による治療が脳血管疾患の生存率にどのように影響するかについては、明確な統計データはありません。
しかし、日本最先端治療を行うトップ名医には、全国から治療困難な脳血管疾患、特に治療困難な脳動脈瘤や脳動脈狭窄の患者さんが日々紹介され、多くの患者さんを治療しています。
このため名医は、一般的な脳外科専門医に比べ最先端治療に対する多くの知識と経験を有しているため、生存率や生活の質の向上が期待できます。
脳血管疾患治療の名医を見つける方法
脳血管疾患治療の名医を見つけるのは簡単ではありません。
名医が在籍している病院では、脳血管疾患などの治療成績がホームページに掲載されていることが多いです。
難しい症例が多いにも関わらず良好な治療成績であることが確認できますので、参考にするのも方法の1つです。
さらに、名医紹介サービスを利用すれば、ネットや雑誌などでは見つけることが出来ない本物の名医を推薦、紹介してもらえます。
BeMECは日本最高峰の名医紹介サービスを提供
脳血管疾患に対し名医の治療を受けたいとお考えの方には、BeMECがご希望に沿った最良の名医をご紹介いたします。
当社では、脳神経外科の教授と顧問契約しているので、脳血管疾患治療の日本トップ名医をご紹介し、その名医による一貫した診察と治療を確実に受けて頂くことが可能です。
現在の治療に不安を感じている方や、信頼できる医師に治療をお願いしたいと考えている方は、ぜひBeMECの名医紹介サービスへご相談ください。
脳神経外科の名医にかかるには|脳腫瘍の名医とは

脳神経外科の専門は、大きく分けると脳腫瘍と脳血管疾患の2つに分けられます。
名医になればなるほど、どちらかの疾患治療に専門化・特化していることが一般的です。
まずは、ご自身の疾患がどちらの疾患なのかを確認した上で、名医を探すことをお勧めします。
今回は、脳腫瘍の名医の治療を受けるためにどうすれば良いのかご紹介します。
脳腫瘍とは
脳腫瘍は、脳および脳をとりまく組織にできる腫瘍の総称です。
脳腫瘍の患者は、人口10万人あたり10人程度と推測されています。
そんなに頻度が高い疾患ではありませんが、乳幼児から高齢者まであらゆる世代にみられるのが特徴です。
脳腫瘍の中で、最も多くみられるのは神経膠腫(しんけいこうしゅ)です。グリオーマとも言います。
そのなかでも、神経膠芽腫とよばれる悪性腫瘍は増殖のスピードが速く、症状が現れて数か月で危険な状態に陥る場合もあります。
しかし、早期に治療を開始し手術で腫瘍を切除できれば、その後の経過は比較的良好です。
関連記事:こめかみの頭痛が1週間続くときの原因は?|治し方を解説|家来るドクター
診断
脳腫瘍の診断は、CTやMRI、PET-CTなどの画像診断と診察をあわせて、腫瘍の種類や病期を鑑別し、診断を行います。
脳腫瘍は細かく分類すると150種類ほどになるため、最終的には手術で腫瘍の一部を採取してみないと、診断が出来ない場合があります。
手術中に腫瘍の一部を取って病理迅速診断を行い、腫瘍全体をできるだけ摘出したほうがいいか判断をします。
場合によっては、手術方針が変わることがあります。
このため、手術をうける施設に術中診断を行ってくれる病理医がいるかどうかはとても大切で、治療を受ける際の病院選びの判断材料の一つです。
治療方法

治療法は大きく3つに分類されます。
- ①外科手術
- ②放射線治療
- ③薬物療法(抗がん剤治療)
通常はこの3つの治療法を組み合わせて治療を行います。
外科手術
脳腫瘍を外科的に切除・除去する治療法です。
脳腫瘍の手術で最も重要なことが2つあります。
1つ目は、腫瘍がどのようなものか病理診断を行うことです。
2つ目は、手術後でも今まで通りに会話や歩行ができるように、脳の機能を温存しながらできるだけ多くの腫瘍を取り除くことです。
また、言語の機能を守るためには、患者さんと対話しながら手術を行う覚醒下手術が行われることがあります。
神経膠腫のように、脳の組織から発生する悪性脳腫瘍は、正常脳組織との境界がわかりにくいです。
そのため、ナビゲーションや電気生理学的術中モニタリング検査、術中MRI、蛍光診断などのあらゆる最新技術を用いながら手術を行います。
手術をうける施設を選ぶ際には、これらの特殊で最新の技術を用いて手術を行えるかどうかを確認することも大切です。
放射線治療
神経膠腫などの悪性脳腫瘍は、腫瘍が脳の中に浸潤している可能性があるため、放射線照射を行います。
脳腫瘍の組織によって、放射線照射量が異なります。
放射線治療の期間は、局所照射で約6週間、全脳照射で2~3週間です。
MRT(強度変調放射線治療)
局所照射の方法ですが、できるだけ正常組織への照射を少なくし、がんの領域にだけ強い放射線が当たるようにコンピューターで制御します。
そして、各方向からの放射線量を不均等に調節して照射する治療法です。
全脳照射
多発性の転移性脳腫瘍や、中枢神経系悪性リンパ腫など、脳全体に腫瘍が広がる腫瘍に対して照射する治療法です。
定位放射線照射
ガンマナイフ・サイバーナイフ・Xナイフなどの治療法があり、1個から4個の転移性脳腫瘍や再発を繰り返す良性脳腫瘍などに、ピンポイントで照射する治療法です。
薬物療法(抗がん剤治療)
近年、効果が高く、かつ骨髄抑制などの副作用も軽い抗がん剤治療薬が、脳腫瘍の分野でもどんどん登場しています。
手術後であっても、薬物療法を併用する場合もあります。
手術が出来ない場合にも効果を示す薬物療法があるため、抗がん剤治療の専門家がいる病院を選ぶことは重要です。
名医による脳腫瘍治療を受けるメリット

医師のレベルの違いにより生命予後や治療後の合併症が大きく変わるのが、脳腫瘍治療の特徴の一つです。
特に脳腫瘍の治療は年々進歩しているため、最新の知識と設備、治療法を有する名医の治療により、予後が大きく変わる可能性が高くなるでしょう。
最先端の専門的な知識と、豊富な経験を持つ名医に治療を依頼することは、脳腫瘍と戦う上で非常に大きなメリットがあります。
名医による脳腫瘍治療を受ければ生存率は上がるのか
名医による治療が脳腫瘍の生存率にどのように影響するかについては、明確な統計データはありません。
しかし、日本最先端治療を行う日本トップ名医には、全国から治療困難な脳腫瘍症例が日々紹介され、多くの脳腫瘍患者を治療しています。
このため名医は、一般的な脳外科専門医に比べ最先端治療に対する多くの知識と経験を有しているため、生存率や生活の質の向上が期待できます。
脳腫瘍治療の名医を見つける方法

脳腫瘍治療の名医を見つけるのは簡単ではありません。
名医が在籍している病院では、脳腫瘍などの治療成績がホームページに掲載されていることが多いでしょう。
難しい症例が多いにも関わらず、良好な治療成績であることが確認できますので、参考にするのも方法の1つです。
さらに、名医紹介サービスを利用すれば、ネットや雑誌などでは見つけることが出来ない本物の名医を推薦、紹介してもらえます。
BeMECは日本最高峰の名医紹介サービスを提供
脳腫瘍に対し、名医の治療を受けたいとお考えの方には、BeMECがご希望に沿った最良の名医をご紹介いたします。
当社では脳神経外科の教授と顧問契約しているので、脳腫瘍治療の日本トップ名医をご紹介し、その名医による一貫した診察と治療を確実に受けて頂くことが可能です。
現在の治療が今のままで良いのか不安に感じている方や、信頼できる医師に治療をお願いしたいと考えている方は、ぜひBeMECの名医紹介サービスへご相談ください。
手根管症候群の概要と名医を受診するお勧めポイント

手根管症候群についての概要
病態と原因
手根管症候群は、手の親指から薬指にかけてしびれや痛みが生じる病気です。
手指や手首の屈曲などを担う正中(せいちゅう)神経が、手首の手根管(しゅこんかん)という狭い管の中で圧迫されることで起こります。
手根管は手首の中央部にあり、骨と靭帯に囲まれたトンネル状の空間です。
原因はよく分かっていませんが、50歳以上で特に女性に多く発生します。
その他には、手をよく使う人、手首の骨折、妊娠や閉経、糖尿病、関節リウマチ、血液透析、甲状腺機能低下症を契機に発症することもあります。
症状
手根管症候群の症状は、「手の親指から薬指にかけてしびれや痛みがある」、「手を振るとしびれ・痛みが緩和する」などです。
さらに、病気が進行すると「親指の付け根(母指球)の筋肉がやせる」という症状が現れます。
これは、筋肉に達する神経までが障害され、親指の付け根の筋肉が萎縮してしまうため起こります。
進行すると縫物などの細かな作業が難しくなり、親指と人差し指で丸(OKサイン)が作れなくなってきます。
手根管症候群の診断

先ずは、手根管症候群に特徴的な症状について問診し、母指球の筋力低下や筋萎縮を確認します。
診察では、手首を打腱器などでたたき、指先にしびれ・痛みが響くかを確認します。
また、手首を直角に曲げて手の甲をあわせて保持し、1分間以内にしびれ・痛みが悪化するかどうかをみます。
さらに、手首のX線検査や、神経を微弱な電流で刺激して神経が信号を伝える速さなどを調べる「神経伝導検査」などで、神経の状態・機能を調べます。
腫瘤が疑われるものでは、エコーやMRIなどの検査が必要になる場合があります。
手根管症候群の治療法

安静と薬物療法
手根管症候群に対しては、「安静」にすることと「薬」での治療が基本です。
軽症の場合、消炎鎮痛剤やビタミンB12などの飲み薬、塗布薬、また運動や仕事の軽減、シーネ固定など、局所の安静で良くなる場合があります。
さらに、1回~数回のステロイド薬などの注射で症状を抑えることもあります。
手術
「痛みやしびれが強い」、「指の感覚が無くなってきた」などの難治性のもの
「親指の付け根(母指球筋)がやせてきた」、「腫瘤のあるもの」など安静や薬物療法で改善しない場合は手術が必要になります。
最近では内視鏡を用いた「鏡視下手根管開放術」や小皮切による「直視下手根管開放術」などの手術が行われるようになっています。
手根管症候群の名医の条件とお勧めポイント

手外科専門医であること
手根管症候群は、一般の整形外科医でも概ね診断をすることが可能です。
しかし、整形外科の分野も専門性が細かく分かれているため、腰痛専門の整形外科医では、手根管症候群の手術をすることは困難です。
そのため、手根管症候群を正しく診断し、適切な治療法を提案してくれる「手外科専門医」を有する整形外科医に診てもらいましょう。
経験と治療技術
手根管症候群に関する診察や手術を数多く経験している手外科専門医に診てもらうのが良いでしょう。
手の手術の中では、比較的難しい手術ではないものの、最新治療法である内視鏡手術では術後の回復が早いというメリットがあります。
内視鏡手術を数多く実施している地域の手外科専門医に診察、治療をしてもらうことをお勧めします。
患者対応
患者とのコミュニケーションが円滑であり、患者の要望に懸念に対応できる医師であることも名医の条件だといえます。
眼瞼下垂の概要と名医の条件について

眼瞼下垂についての概要
定義
眼瞼下垂は、上まぶたが正常な位置よりも低い位置に垂れ下がっている状態を指します。
これにより、視界が制限され、外見が疲れて見えることがあります。
症状
以下などが一般的な症状として現れることがあります。
- 視界の制約
- 視覚疲労
- 頭痛
- まぶたの重さ感
- 肩こり
- 頭痛
- 疲労感
眼瞼下垂の種類
先天性眼瞼下垂
出生時から存在するもので、遺伝的な要因が関与することがあります。
生まれつきおこる眼瞼下垂のほとんどが「単純性眼瞼下垂」といわれるもので、まぶたを上げる筋肉がうまく発達せず、代わりに硬くて伸びにくい線維組織が多く混じってしまうことが原因です。
後天性眼瞼下垂
外傷、神経障害、筋肉の衰弱などが原因で後から発生するものです。
特に、加齢による眼瞼の変化やコンタクトレンズの長期使用によるものが多いのですが、以下などの重篤な病気によっても生じるため、精密検査が必要です。
- 重症筋無力症
- 脳梗塞
- 脳動脈瘤
- 脳腫瘍
- 動眼神経麻痺
眼瞼下垂の原因

大人になってからの眼瞼下垂のほとんどは加齢の影響によるものであり、ハードコンタクトレンズを長年つけていた方に起こりやすい症状です。
その他の原因としては、以下の原因が挙げられます。
重症筋無力症
神経と筋肉の接続部で神経の刺激がうまく筋肉に届かない病気です。
神経障害
脳こうそくなどで、まぶたを上げる神経(動眼神経)が麻痺した状態です。
筋肉の弱化
上まぶたを支える外眼筋の弱化が眼瞼下垂を引き起こすことがあります。
外傷
事故や手術による外傷がまぶたの機能に影響を与えることがあります。
眼瞼下垂の程度
軽度
上まぶたの縁が黒目(角膜)と瞳孔上縁の間にかかっている状態。
視界への影響は少ないですが、外見上の悩みとなる場合があります。
中等度
上まぶたの縁が瞳孔の上半分にかかっている状態。
視界に一定の影響があり、まぶたの重さや疲労感が増すことがあります。
重度
瞳孔の下半分までかかっている状態。
視界が著しく制限され、日常生活に大きな影響を与えることがあります。
眼瞼下垂の治療法

手術
眼瞼下垂の手術は、まぶたの筋肉や組織を修復または調整し、正常な位置に戻すことを目的としています。
「挙筋前転術・挙筋短縮術」「重瞼部・眉毛下皮膚切除術」「筋膜吊り上げ術」など様々な手術法があり、具体的な手術法は各個人の眼瞼下垂の状況を詳しく検査した上で決定されます。
眼瞼下垂治療の名医の条件
専門の医師であること
眼瞼下垂の治療に特化した形成外科医もしくは眼科医が望ましいです。
最近では、二重術や顔全体のバランスを考慮して治療を行うなど、形成外科医が治療を行うことが多くなっていますので、大学病院などの大きな病院(基幹病院)の形成外科に名医がいる場合が多いでしょう。
眼瞼下垂は、重症筋無力症などの病気が隠れている可能性があるので、きちんと診断できる医師であることが重要です。
美容外科では二重術の経験は豊富でも、眼瞼下垂治療の経験が少ない場合が多いため、受診する場合には注意が必要です。
豊富な経験
多くの症例に携わり、難しい症例も数多く経験している医師であれば、高い成功率とともに合併症の可能性も低くなります。
また、最新の治療法に精通しており、新たな治療法の開発のため常に眼瞼下垂治療に対する研究を行い、学会や論文などでも発表していることも重要なポイントとなります。
名医の条件(一般医、専門医との違い)は、口コミやネットの評判、テレビ出演による情報は必ずしも当てにならないことを見極めることが大切です。
丁寧な患者対応
医療技術はもちろんですが、患者とのコミュニケーションが円滑であり、患者の要望に懸念に対応できる医師であることも名医の条件だといえます。
関連記事:名医を探す方法・探し方とは?後悔しない治療のために知っておくべきこと