デング熱
デング熱は、蚊を媒介とするデングウイルスによって引き起こされる感染症です。感染した蚊に刺されることでウイルスが人体に侵入し発症します。症状は発熱、頭痛、筋肉や関節の痛み、発疹、全身のだるさなどが見られます。通常、発症後2~7日で解熱し、発疹は解熱時期に 出現します。デング熱患者の一部は、まれに重症化してデング出血熱やデングショック症候群を発症することがあり、早期に適切な治療が行われなければ死に至ることがあります。デング熱は、特に熱帯や亜熱帯地域で流行していますが、近年では世界中で増加傾向にあり、旅行者が感染をもたらすこともあります。予防としては、蚊に刺されるのを避けるために蚊取り線香や虫除けを利用したり、長袖・長ズボンを着用したりすることが重要です。また、感染の疑いがあれば、早めに医療機関で適切な処置を受けることが大切です。
投稿者
小野正文 教授(医師・医学博士)
香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学 教授
東京女子医科大学足立医療センター内科 非常勤講師
日本肝臓学会専門医・指導医・評議員
FeliMedix株式会社 創業者・医療顧問
高知大学医学部大学院医学研究科卒