インターフェロン
インターフェロンは、免疫システムの重要な役割を担うタンパク質であり、ウイルス感染や異常な細胞の増殖に対抗する免疫反応を調節する役割を持っています。
ウイルスが体内に侵入すると、感染した細胞はインターフェロンを産生し、周囲の健康な細胞に警告を発信します。これにより、周囲の細胞はウイルス感染に対して備えるための防御メカニズムを強化します。インターフェロンは抗ウイルス効果を持ち、ウイルスの増殖を抑制する役割があります。
医療では、インターフェロンを合成したものを利用してウイルス感染症の治療に用いることがあります。
特に、慢性ウイルス性肝炎や多発性硬化症などの治療に応用され、免疫系の強化やウイルスの抑制に効果を発揮します。また、抗がん剤との組み合わせでがん治療にも用いられることがあります。
投稿者
小野正文 教授(医師・医学博士)
香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学 教授
東京女子医科大学足立医療センター内科 非常勤講師
日本肝臓学会専門医・指導医・評議員
FeliMedix株式会社 創業者・医療顧問
高知大学医学部大学院医学研究科卒