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コラム・インタビュー- COLUMN / INTERVIEW -

病理標本のバーチャルスライド作製を外注する前に確認したい5つのポイント

コラム

研究や学会発表のために、病理標本のバーチャルスライド化を外部へ依頼したいと考えても、何を基準に依頼先を確認すればよいか分からないという方は少なくありません。

バーチャルスライドは、ガラス標本をスキャンしてデジタル画像として保存・閲覧できるようにしたもので、仕上がりは標本の状態やスキャン条件によって変わります。また、対応できる標本の範囲や画質、納品方法、納期なども外注先によって異なります。

本記事では、依頼後に想定と違ったという事態を避けるために、外注前に確認しておきたい5つのポイントをご紹介いたします。

対応している病理標本の種類と状態

まず確認したいのが、依頼したい標本に対応しているかどうかです。

HE染色、免疫染色、特殊染色など、標本によってスキャン条件は異なります。

また、長期間保管された標本や他施設で作製された標本を依頼したいケースもあると考えられます。

標本の状態も仕上がりを左右します。退色、気泡、ゴミ、カバーガラスのずれ、封入状態などは、スキャンした画像にも影響します。

古い標本や状態に不安がある場合は、依頼前に相談しておくことをおすすめします。

バーチャルスライドの画質と倍率

バーチャルスライドを作製するうえで、とくに確認しておきたいのが画質です。

一度スキャンした画像は、研究、カンファレンス、教育だけでなく、将来新しい解析方法が登場した際に再利用する可能性があります。

そのときに「もっと高い解像度で残しておけばよかった」と感じても、標本が退色・劣化していれば、同じ条件で再スキャンできるとは限りません。

一般に倍率が高いほど細部まで記録できる一方、データ容量も大きくなります。将来の利用も含めて、どの程度の画質で残すかを決めておくことが、依頼前の重要なポイントです。

バーチャルスライドの納品方法と納品後の利用方法

バーチャルスライドは、作製すること自体が目的ではありません。

研究室内で閲覧するのか、共同研究者と共有するのか、学会発表で使用するのか、画像解析に利用するのかによって、その後のデータ管理も変わります。

とくに高倍率の画像はデータ容量が大きくなるため、納品方法や保存環境をあらかじめ考えておくことが必要です。また、どのような媒体で受け取り、どこに保管するのかも、依頼の段階で確認しておくと安心です。

バーチャルスライド化した病理標本を研究や教育にどう活用できるかについては、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

関連記事:病理標本をバーチャルスライドでデジタル資産に|研究・教育への活用と始め方

 バーチャルスライド作製の納期と依頼できる枚数

「研究に使う数枚だけ依頼したい」という場合に対応できるかどうかも、外注先を確認するポイントです。

大量の標本を一括してデジタル化するケースだけでなく、研究や学会発表のために数枚だけ必要になることもあります。

学会発表などで使用時期が決まっている場合は、標本の到着からデータ返送までの目安期間も事前に確認しておくと、スケジュールを立てやすくなります。

なお、納期は枚数や標本の状態、作業状況によって変わることがあります。

病理診断まで必要か

研究・教育・保存を目的としたバーチャルスライド作製と、病理診断を目的とする場合では、必要となる条件が異なります。

単に標本をデジタル化するだけでよいのか、病理医による評価・診断まで必要なのかを、あらかじめ整理しておくとスムーズです。

用途によって対応の可否や条件が変わるため、想定している目的を伝えたうえで依頼先へ確認してください。

ここまでの5つのポイントを整理しておくと、依頼先へ相談する際にも必要な条件を伝えやすくなります。

病理標本のバーチャルスライド作製はFeliMedixへご相談ください

FeliMedixでは、病理標本のバーチャルスライド作製を1枚から承っています。

標本到着後にスキャンを行い、データをUSBメモリーに保存して原本とあわせて返送します。返送までは通常10日程度が目安ですが、枚数や標本の状態、作業状況によって変わる場合があります。

画質を優先し、将来の画像解析や研究への活用も見据えて、すべての標本を40倍の高精細画像でスキャンしています。なお、仕上がりは標本の状態によって異なります。

ご希望に応じて、病理医による病理診断もご相談いただけます。

1枚だけ試したい場合や、古い標本でもスキャンできるか確認したい場合も、お気軽にお問い合わせください。

※受付対象は明視野のHE染色・特殊染色で、蛍光染色には対応していません

まとめ

外注先によって、対応できる標本や条件は異なります。

標本の種類と状態、画質と倍率、納品方法と利用方法、納期と枚数、病理診断の要否の5点を依頼前に整理しておくと、目的に合った依頼先を判断しやすくなります。

とくに画質は、標本が劣化すると同じ条件で撮り直せるとは限らないため、将来の利用まで見据えて検討することが望ましいとされています。

FeliMedixでは、1枚から40倍の高精細スキャンでバーチャルスライドを作製しております。どの条件が適しているか迷っている段階でも、まずはお気軽にご相談ください。

投稿者

小野正文 教授(医師・医学博士)

横浜市立大学医学部肝胆膵消化器病学 客員教授
大阪大学大学院医学系研究科 招聘教授
香川大学医学部肝・胆・膵内科学先端医療学 元教授 
FeliMedix株式会社 代表取締役会長・創業者・代表医師
高知大学医学部大学院医学研究科卒